【8月15日 AFP】男子テニスのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev)が14日、前週のナショナルバンク・オープン(National Bank Open 2022)での敗戦後、自身をやじった観客に話しかけたことに言及し、対応する以外の選択肢はなかったと話した。

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 ニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)との2回戦に敗れたメドベージェフは、控室の入り口付近にいた観客の一人から「負け犬」と呼ばれたことに反応し、その若者に近づいて何かを話した。この場面の動画はSNSにも投稿されている。

 第1シードで臨むウェスタン&サザンオープン(Western & Southern Open 2022)へ向けて準備中のメドベージェフは、観客と話した詳しい内容は明かさなかったものの、行動しなければならないのを感じたと語った。

「自分は試合に負けて落ち込んでいた」というメドベージェフは、「だけど誰かがばかにしてきたら、それに対応する」と話し、「誰かが自分に向かってひどいことを叫んでいるのを見過ごし、黙って歩き続けるのはよくない。どういうつもりなのか聞く」と続けた。

 問題の場面では、若者の父親もそばで一緒に叫んでいた。メドベージェフは、その人物の親としてのあり方にも疑問を呈し、「父親もこちらに向かって何か言っていたが、自分の子どもを教育しろと言いたい。僕は自分をばかにする人間を見過ごすつもりはない」と話した。

 メドベージェフによれば、「実生活」でこうしたひどい言葉を浴びるのは珍しく、「こういうことが自分に起こったのは初めてに近く、あまりよくあるわけではない。ソーシャルメディア(での批判と中傷)は少しコントロール不能になっている」と見解を示した。

 動画がSNSで広がった後には、キリオスもメドベージェフを支持するツイートを投稿し、怒った顔の絵文字を添えて「ひどい振る舞いだ。彼はこの競技で今最高の選手。ファンはリスペクトを示す必要がある」とつづった。(c)AFP