【8月14日 CGTN Japanese】中国農業大学(China Agricultural University)と新疆畜牧科学院の研究者による5年の研究を経て、世界初のゲノム編集による短尾細毛種羊が誕生しました。

 新疆畜牧科学院の研究員によりますと、長い尾は家畜綿羊の際立った特徴の一つですが、長い尾は感染性の疾患を引き起こしやすい上、自然交配に悪影響を与え、繁殖率の低下につながります。また、細毛羊も汚染により毛質の低下を招きます。そのため、尾の長い羊は子羊の段階で尾を短く切ることが必要ですが、この作業には人手と物がかかるだけでなく、尾を切ることで感染症にかかり、発育が阻害されて、ひどい場合は死に至る恐れさえあります。このため、世界では、尾を切らなくてもよい良質な短尾綿羊の育種が、綿羊育種の目標の一つとなっています。

 中国農業大学と新疆畜牧科学院の研究チームはこの課題を解決するため、野生のパミール盤羊とチベット綿羊の交配群、カザフ羊とテクセル羊の交配群を使い、異種交配で生まれた羊に対するゲノムの再配列と組み立て、生産性と外観体形に関わる候補遺伝子からのデータマイニングと検証、ゲノム編集による新種資源の創出などで重要な進展を遂げました。この研究成果はこのほど、国際的に有名な学術誌「Genome Research」のサイトに掲載されました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News