【8月11日 CNS】中国・陝西省(Shaanxi)の陕西師範大学(Shaanxi Normal University)は16年前から、ベテラン教授や退官した教授らが書き上げた毛筆の合格通知書を新入生に贈っている。7月18日に受け取った今年の新入生の1人、耶嘉蓉(Ye Jiarong)さんは「一生の宝物にします」と喜びの声を上げた。

 歴代王朝の古都である陝西省西安市(Xi’an)は、秦の始皇帝の兵馬俑(へいばよう)や唐の高僧・三蔵(玄奘)のために建立された大雁塔など、今も悠久の歴史が根付いている街だ。

 西北大学(Northwest University)は卒業式で、地元で産出される美しい藍田翡翠(らんでんひすい)の印章を学生に贈っている。陝西師範大学も紫色の香木印章、西安建築科技大学(Xi`an University of Architecture and Technology)は大雁塔が刻まれた記念印章、陝西科学技術大学(Shaanxi University of Science & Technology)は唐王朝の銅鏡と、地元の歴史と文化を生かした贈り物をしており、SNSでも話題となっている。

 陝西省社会科学院(Shaanxi Academy of Social Sciences)の王暁勇(Wang Xiaoyong)氏は「大学から学生へ贈り物が、中国文化の継承にもつながっている」と意義を語る。(c)CNS/JCM/AFPBB News