【8月10日 AFP】女子テニスのココ・ガウフ(Coco Gauff、米国)とエマ・ラドゥカヌ(Emma Raducanu、英国)という10代のスター選手2人が9日、引退が近いことを表明したセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)について、後輩たちに刺激を与え、テニスというスポーツを変えたレジェンドだと称賛した。

 セレーナに憧れてテニスを始めた世界ランキング11位のガウフは、同選手が旅立ちへの「カウントダウンが始まった」と話したことにショックを受けたと認めながらも、「彼女がキャリアを通じて残したものは、他のどの選手にも手が届かないと思う。これからも多くの世代に刺激を与えられる」と話し、「私は彼女を見て育ったし、彼女がいたからこそ、私はテニスをやっている」と続けた。

 セレーナは白人がほとんどのテニス界で、アフリカ系米国人の象徴になった。19歳でツアー2勝を挙げ、同じ道をたどり始めているガウフは、40歳のセレーナが競技テニスから退く日は近づいているとしても、存在感はまったく色あせないとファンにくぎを刺している。

「彼女が死ぬわけではないのに、もうすぐ死にそうだというような話し方をしている人がいる。ただ別の分野へ移るだけなのに」

 セレーナと姉のヴィーナス(Venus Williams)を見て育ったガウフは、次週のウェスタン&サザンオープン(Western & Southern Open 2022)とその後の全米オープン(US Open Tennis Championships 2022)で、自身のアイドルであるセレーナと対戦できれば夢のようだと話した。

 ガウフは「少し悲しい。いつも彼女と対戦したかったから」と話し、「だからウェスタン&サザンオープンか全米オープンで当たればうれしい。あるいは、ここ(開催中のナショナルバンク・オープン<National Bank Open 2022>)でもうまくいけば対戦できる。それが一つの目標になる」と続けた。

 昨年の全米オープンを制したラドゥカヌも、セレーナのスピードとパワー、精神力がテニスを変えたとたたえ、「彼女は間違いなくこのスポーツを変えた。これほど女子テニスを席巻した選手はこれまでにいない。その意味で、彼女はテニスを大きく変えた」とコメントした。(c)AFP