【8月8日 AFP】(更新)テニス、シティ・オープン(Citi Open 2022)は7日、男子シングルス決勝が行われ、西岡良仁(Yoshihito Nishioka)は4-6、3-6でウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2022)準優勝のニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)に敗れ、2018年の深センオープン(Shenzhen Open 2018)以来となるツアー2勝目はならなかった。

 キリオスのタイトル獲得は2019年の同大会以来となる3年ぶりで、通算7勝目となった。ウィンブルドンではノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)に次ぐ準優勝で、今回は自身初となるツアー2大会連続の決勝進出を果たし、大会を通じて一度もサービスゲームを落とさず優勝した。

「ここへ戻って来られて、またタイトルを獲得できて感激している」とコメントしたキリオスは、「去年の自分の立場を思えば、ひたすら感無量だ。信じられない変身だ」と話し、「自分は本当に暗い場所にいた」と振り返った。

 この日のキリオスはエース12本、ウイナー32本を記録した一方、ダブルフォールト4本、アンフォーストエラー20本に抑え、ファーストサーブからのポイントは25本中22本獲得した。西岡戦はこれで4戦全勝。前回対戦は、キリオスが優勝した2019年のこの大会の3回戦だった。

 これでキリオスは、8日に更新される世界ランキングで37位に浮上する。ウィンブルドンでランキングポイントが得られていれば15位だった。

 キリオスはこの後行われた男子ダブルス決勝でもジャック・ソック(Jack Sock、米国)とのペアで大会第4シードのイワン・ドディグ(Ivan Dodig、クロアチア)/オースティン・クライチェク(Austin Krajicek、米国)組に7-5、6-4で勝利し、53年の歴史を誇る同大会で男子としては初の単複2冠を達成した。

 一方の西岡は、前週までは3月を最後にツアーレベルの勝利がなかった中で、今大会は準決勝で世界8位のアンドレイ・ルブレフ(Andrey Rublev)を破るなどし、2020年のデルレイビーチ・オープン(2020 Delray Beach Open)以来となる決勝進出を果たした。世界ランキングも42ランクアップの54位に浮上する。

 西岡は「今年の最初は悪夢だった」と話し、「トップ50へ戻れなかったら引退しようと思っていた。これでもうあと何年かプレーできると思う」と続けた。

 女子シングルス決勝では、リュドミラ・サムソノワ(Liudmila Samsonova)が4-6、6-3、6-3の逆転で第6シードのカイア・カネピ(Kaia Kanepi、エストニア)に勝利し、昨年のベット1オープン(bett1Open 2021)以来のタイトルを手に入れた。(c)AFP/Jim SLATER