【8月4日 AFP】中国は4日正午(日本時間同日午後1時)、台湾を取り囲む6か所の海空域で「実弾射撃」を伴う大規模な軍事演習を開始した。国営中国中央テレビ(CCTV)が伝えた。ナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)米下院議長の台湾訪問への対抗措置とみられる。

 演習区域には、台湾沿岸から20キロしか離れていない場所もある。演習は7日正午まで続けられる。

 中国共産党機関紙の人民日報(People's Daily)系の環球時報(Global Times)は軍事アナリストの話として、演習は「前例のない」ものであり、ミサイルが初めて台湾上空を通過する可能性もあると伝えた。

 台湾は演習について「国際秩序に挑戦する無分別な行動」だと非難。また先進7か国(G7)は、ペロシ氏の訪台を「台湾海峡(Taiwan Strait)での侵略的な軍事活動の口実とすることは正当化できない」と警告している。(c)AFP/Sebastien Ricci, with Beiyi Seow in Beijing and Amber Wang in Taipei