【8月3日 AFP】米財務省は2日、ウクライナに侵攻するロシアに対する追加制裁を発表した。

 ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の「恋人」とされる五輪金メダリストの同国元新体操女王アリーナ・カバエワ(Alina Kabaeva)氏やプーチン氏の側近で富豪のアンドレイ・グリゴリエビッチ・グリエフ(Andrey Grigoryevich Guryev)氏、オリガルヒ(新興財閥)、ロシアが占領地を管理するために任命した当局者4人、約20のハイテク研究所・企業などを制裁対象に指定し、米国人との取引を禁止した。

 グリエフ氏は、英ロンドンでバッキンガム宮殿(Buckingham Palace)の次に大きい邸宅ウィタンハースト(Witanhurst)を所有。ロシアの肥料大手フォスアグロ(PhosAgro)の創業者でもある。

 ロシア政府系ファンドのキリル・ドミトリエフ(Kirill Dmitriev)総裁の妻であるナタリア・ポポワ(Natalya Popova)氏も制裁対象となった。ポポワ氏はプーチン氏の娘の一人が経営する技術系企業インノプラクチカ(Innopraktika)に勤めているという。

 ロシアの高額納税者の一人、ビクトル・フィリッポビッチ・ラシニコフ(Viktor Filippovich Rashnikov)氏と、同氏が所有する鉄鋼大手MMKの子会社2社も制裁リストに加わった。

 米国務省も追加制裁を発表。「巨額の収益を生み出す大企業を経営する」オリガルヒ数人やロシア当局者約900人のクリミア(Crimea)占領を支援した人物31人について入国ビザ(査証)の発給などを制限する。(c)AFP