【8月2日 AFP】アルゼンチン人の女性サッカー審判員ダルマ・コルタディ(Dalma Cortadi)氏が1日、地域リーグの試合中に自身の判定に納得しない選手に背後から殴られたとして、加害者の男を刑事告訴した。

 事件は同国トレスアロヨス(Tres Arroyos)の地域リーグ3部、インデペンデンシア(Independencia FC)対ガルメンセ(Club Deportivo Garmense)戦で発生。ファウルを犯してイエローカードを提示された34歳のクリスティアン・ティローネ(Cristian Tirone)選手は、30歳のコルタディ氏を押し倒し、ピッチ上で逮捕された。試合はその後、中止となった。

 病院に搬送されたコルタディ氏は、数時間にわたり経過観察を受けることになった。

 撮影された映像には、ティローネ選手がコルタディ氏の後頭部を殴ろうとするも、結局は首に襲いかかっている様子が捉えられていた。ティローネ選手がピッチ上にいた他の人に引き離される中、コルタディ氏は地面に倒れたがすぐ起き上がった。

 コルタディ氏は同国のスポーツ日刊紙「オーレ(Ole)」に、「倒れた以外のことは何も覚えていない。起き上がるとめまいと吐き気がした。こんなことは初めて」とコメントした。

 また、この件について自身の性別は無関係だと語り、「正義が成し遂げられ、この男には自らがしたことを償ってほしい。それが重要なこと」と続けた。

 リーグ側は今回の暴力行為を非難しており、ガルメンセはティローネ選手に永久追放の処分を科した。(c)AFP