【7月30日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)で通算4度の総合優勝を誇り、今季限りでの引退を表明したアストンマーティン(Aston Martin F1)のセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)は29日、自身の後任に友人でまな弟子のミック・シューマッハ(Mick Schumacher)を推した。

 同じドイツ出身で23歳のミックと親しい間柄にある35歳のベッテルは、チームオーナーのローレンス・ストロール(Lawrence Stroll)氏と話し、通算7度の選手権制覇を成し遂げたミハエル・シューマッハ(Michael Schumacher)氏の息子で、現在ハース(Haas F1 Team)に所属するミックを推薦したと明かした。

「今後について、ほんの少しだけ話をした」というベッテルは、「自分の見解として、ミックをかなり高く評価している。彼とはとても親しいので完全に客観的ではないが、彼は素晴らしいドライバーで学習能力がある」と太鼓判を押した。

 さらに「他の選手が立ち止まったり伸び悩んだりしていても、彼は学習し続けている。だが、素質はあってもまだ非常に若い。経験値が足りないんだ」と話すと、「自分が決めることではないが、聞かれたら遠慮なく意見を言うつもりだ。最終的にはチームが決断を下さなければならない」と語った。

 今季限りでハースとの契約が切れるミックは、今月上旬に行われた第10戦英国GP(British Grand Prix 2022)でF1初ポイントを記録したのに続き、翌週の第11戦オーストリアGP(Austrian Grand Prix 2022)でも6位の好成績をマークした。

 ミックはフェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)の出身であるため、イタリアの名門フェラーリ(Ferrari)も次のキャリアに影響を及ぼしてくる可能性がある。

 本人は「ここ(ハース)では、まだ多くの仕事をやり残しているのは間違いないから、今はそのことに集中している。今後どうなるかは分からない」と語った。

 ミックはまた、ストロール氏の息子で現在アストンマーティンでレースに臨んでいるランス・ストロール(Lance Stroll)とはカート時代から知り合いで、強い結び付きがあると話した。

 ストロール家とは「長年の付き合いがある」といい、「互いにいつも良好な関係を築いてきた」と語った。(c)AFP