【7月29日 CNS】「ミシュランガイド(Michelin Guide)」は、世界中のベストレストランに星で評点をつける、世界的に有名な「グルメバイブル」だ。つけられた星の数は3つで、1つ星は「一度試してみる価値がある料理」、2つ星は「遠回りをしてでも訪れる価値がある料理」、3つ星は「それを味わうために旅行する価値がある卓越した料理」を意味する。

「ミシュランガイド」は2016年、中国大陸部都市版を初めて発売し、現在も北京市、上海市、広州市(Guangzhou)、四川省(Sichuan)など、多くの都市ガイドを継続的に更新している。「ミシュランガイド」が以前に発表した香港・マカオ(Macau)、台北市、シンガポール、東京都、ソウル市などの都市ガイドを合わせ、ミシュランのアジアグルメガイドが形づくられている。

「ミシュランガイド」は1月、2022年の北京のレストランランキングを発表した。同ガイドの国際ディレクターであるグウェンダル・プレネック(Gwendal Poullennec)氏は、取材に対し、多くの北京に新しくオープンした質の高いレストランは印象的だと示した。それは、北京の飲食業はこの上なく活気に満ちていることを表している。北京だけでなく、中国の他の主要都市でも飲食業は活況を呈しており、同ガイドも他の都市に拡大している。中国多くの地方の飲食業の見通しは明るい。

 グウェンダル・プレネック氏は、「ミシュランガイド」として、中華料理の「地理版図」を引き続き拡大させ、中国のより多くの地方料理への認識をさらに浸透させ、中華料理を世界に紹介する機会を増やしたいと語った。また、今なお中国の大都市を中心に展開しており、そこから中国の美食文化を見るのは理にかなっている。中国の国土は広大であり、大都市には数多く、さまざまなレストランがあることは、美食レビューを進めるには良い出発点となる。

「中華料理の海外進出」という問題について、グウェンダル・プレネック氏は、中華料理の発展や進歩は、グローバルな視点から見て、まだ国際的な認知度が低い段階にあると主張する。例えば、ヨーロッパの食通の視点で見ると、食と聴いて一番に思い当たるのは、フランス料理やイタリア料理、さらには和食などで、中華料理はまだその上位に来るものではないかもしれない。中華料理の豊かさや多様性を知らない人はまだ多く、その裏側には多くの物語が発掘してもらうのを待っている。中華料理を世界に広めるには、時間と関心が必要だ。10年前の和食といえば、今の中華料理の話と似たような感じかもしれない。しかし今、和食はフランスで人気があるのだ。時と共に、人々の心の中にある中華料理の位置づけも、変わっていくだろう。「ミシュランガイド」日本版が、和食のブレイクに成功したように、「ミシュランガイド」中国都市版も中華料理の国際市場へのさらなる進出に貢献し、より多くの人が質の高い中華料理店を知り、高い技を持つ中国人シェフが世界各地で店を経営するチャンスを得て、中華料理が世界でよりポピュラーになることが期待できる。(c)CNS/JCM/AFPBB News