■「偉大な手本」

 フェラーリ(Ferrari)のカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)は「最初から、彼は常に偉大な手本だった。レッドブル(Red Bull)で彼のシミュレータードライバーを務めていたとき、いかにプロフェッショナルかを目の当たりにし、手本にしていた。そして、いつもアドバイスに時間を割いてくれた」と振り返った。

「彼はこの競技や若い世代にとって最高のアンバサダーだ。F1にいる誰もが彼の人柄、そして人としての生き方を敬愛している。寂しくなるけれど、またパドックに戻ってきて、この競技の未来のために僕らを手助けしてくれる姿が見られることを願っている」

 ベッテルのフェラーリ時代のチームメートであるシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)は「彼は間違いなくレジェンドだ。彼と一緒に、そして彼を通して、自分はドライバーとしても人としても成長してきた」と感謝し、「僕らには特別な絆があると感じている。彼はいつだって最高に親切で、素朴で、本当にナイスガイだった」と語った。

 レッドブルでチームメートだったダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)は「もちろん悲しい。僕らはレジェンドを失うことになる。個人的には、彼と一緒の時間を過ごせたのは、間違いなく光栄なことだった。だから悲しいけれど、彼が新たな人生の幕開けをすることを喜んでいる」とエールを送った。

 また、長年のライバルであるバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)は、ベッテルの存在と、率先してドライバーの安全を訴えてきた姿勢を大いにリスペクトしているとコメント。「彼はあらゆる正しいことのために自身のプラットフォームを活用した」とし、「常に公平で、本当に素晴らしい人間だ」と述べた。

 現世界王者で今季のドライバーズ選手権でも首位を走るレッドブルのマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)は、ベッテルの功績と通算4度の選手権制覇を称賛し、同選手のレッドブルでの仕事が、自身の成功にもつながっていると話した。(c)AFP