【7月21日 AFP】ロシア大統領府は21日、同国からドイツに天然ガスを供給するパイプライン「ノルドストリーム(Nord Stream)」が稼働を停止していた問題で、制裁に伴う「技術的障害」が原因だったとの見方を示した。

 ドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領府報道官は記者団に対し、「この問題に関するすべての技術的な障害は、欧州諸国自らが導入した制約によって生じたものだ」と述べた。その上で、ロシアが欧州へのガス供給を政治的な脅迫材料に使っているとの批判は、根拠のない言いがかりだと主張した。

 保守点検のため10日間止まっていたノルドストリームは21日、稼働を再開した。欧州では、ウクライナに侵攻したロシアに対して制裁を科した欧州諸国への報復として、ロシアがガス供給を再開しないのではないかとの懸念も生じていた。

 ペスコフ氏は、ロシア国営天然ガス大手ガスプロム(Gazprom)は「全面的に責任を果たす」用意があると述べる一方、西側諸国の制裁は稼働に必要な「装置の修理を不可能にしている」と批判した。(c)AFP