【7月20日 AFP】中国軍は20日、米軍艦が前日に台湾海峡(Taiwan Strait)を通航したことを受け、米国を同海峡の「平和の破壊者」と呼んで非難した。

 米海軍第7艦隊(US 7th Fleet)は、アーレイ・バーク級の駆逐艦「ベンフォールド(USS Benfold)」が19日、「台湾海峡の国際水域の定期通航を行った」と発表した。同日には、マーク・エスパー(Mark Esper)前米国防長官が台湾を訪れていた。

 中国の東部戦区(Eastern Theatre Command)は20日、「全行程を把握し監視する」ために海空軍部隊を配備したと発表。

 同戦区の報道官は「米国による頻繁な挑発と誇示は、同国が台湾海峡の平和と安定の破壊者であり、リスクを生み出す者であることを明示している」と指摘。さらに、自国部隊は「国家の主権と領土の一体性を断固守るため、常に厳戒態勢にある」と述べた。

 一方、台湾の国防部(国防省)は、ベンフォールドの通航を注視していたが「状況は通常通りだった」と発表した。

 米国をはじめとする諸国は、台湾海峡を国際水域の一部と見なしている。米軍艦は今年、ほぼ毎月のように同海峡を通航している。(c)AFP