【7月20日 AFP】米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー(John Kirby)報道官は19日の記者会見で、ロシアがウクライナの支配地域を併合する計画を進めていると非難した。

 カービー氏は2014年のロシアによるクリミア(Crimea)半島併合に言及し、「ロシアは2014年に見られたものと酷似した一種の『併合作戦』を展開し始めている」と指摘した。東部のドネツク(Donetsk)、ルガンスク(Lugansk)両州の全域、南部のヘルソン(Kherson)、ザポリージャ(Zaporizhzhia)両州の一部が対象だという。

 また、ロシアは既にウクライナの支配地域に「代理人」を違法に置いており、早ければ9月にも支配地域で「偽の住民投票」を実施する計画だと指摘。「武力による併合は国連憲章(UN Charter)に著しく反しており、容認できない。罰せずにはおかない」と語った。

 カービー氏は、ロシアの併合計画を「暴露」をした狙いについて、「計画的かつ違法で正当性がないことを世界に知らしめる」ことにあると説明。「同盟国やパートナー国と足並みをそろえて速やかに厳しい対応を取る」として、ロシアが任命した「代理人」に制裁を科す考えを示した。(c)AFP