【7月17日 AFP】英政府の「ネズミ捕り長官(Chief Mouser)」としてロンドン・ダウニング街(Downing Street)10番地の首相官邸に暮らす猫のラリー(Larry)が15日、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相の後任選びをめぐる政局に巻き込まれる事態となった。

 ブックメーカー(賭け屋)の予想で次期保守党党首の有力候補とされるペニー・モーダント(Penny Mordaunt)前国防相が、党首選における自身の「最大の弱点」として、ビルマ猫を4匹飼っていることを公表したのだ。

 保守党が公式ウェブサイトで開催したオンラインフォーラムで、モーダント氏は「4匹を首相官邸に連れて行けば、ラリーにとってちょっと問題になるかもしれない」と語った。

 ラリーは10年以上にわたって首相官邸に君臨してきた英政界の「重鎮」。ネズミ捕りの腕を買われ、2011年に4歳でロンドンの動物保護施設からやって来た。

 以来、デービッド・キャメロン(David Cameron)氏、テリーザ・メイ(Theresa May)氏、ジョンソン氏と、3代にわたる首相を見守ってきた。

 ツイッター(Twitter)で63万5000人以上のフォロワーを誇るラリーの非公式アカウント「@Number10cat」は今月、ジョンソン氏が後任決定後に辞任すると発表した際、「はっきりさせておきたいことがある」と投稿。

「1、私は『ボリス・ジョンソンの猫』ではない。2、他の首相と同様、ジョンソン氏はダウニング街の一時的な居住者にすぎない。3、私はずっとここで暮らしている。ジョンソン氏が去ってもとどまる。4、厄介ごとが起きているのは確かだが、すぐに終わるだろう」とツイートしていた。(c)AFP