【7月17日 AFP】国連(UN)は16日、カリブ海(Caribbean Sea)に浮かぶ島国ハイチの首都ポルトープランス郊外で、7月8~12日に少なくとも234人がギャング団の抗争に巻き込まれるなどして死傷したと発表した。

 首都郊外の貧困地区シテソレイユ(Cite Soleil)で二つのギャング団の抗争が勃発。装備も人員も不十分な警察は介入できず、住民は家から出られず食料や水の調達もできない状況となっている。

 民家の多くはトタン板で覆われているだけのため、住民は流れ弾の犠牲になっている。救急車も現場に到達できていない。

 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のジェレミー・ローレンス(Jeremy Laurence)報道官は、「犠牲者の大半はギャングと直接関わりがないが、抗争の直接の標的になっている。性暴力に関する報告も新たに受けている」と述べた。

 OHCHRによると、今年1~6月に首都圏で亡くなった人は934人、負傷者は684人に上る。誘拐事件も680件発生している。(c)AFP/Christophe VOGT