【7月17日 AFP】ワールドアスレティックス(World Athletics、世界陸連)の独立不正防止機関「アスレチックス・インテグリティ・ユニット(AIU)」は16日、ケニアのローレンス・チェロノ(Lawrence Cherono)と米国のランドルフ・ロス(Randolph Ross)がドーピング違反により資格停止となり、現在開催中の第18回世界陸上オレゴン大会(World Athletics Championships Oregon 22)から除外されたと発表した。

 チェロノは男子マラソン、ロスは男子400メートル予選と共に17日のレースに出場予定だった。

 AIUの発表によれば、チェロノは5月23日に行った大会外の検査で禁止薬物のトリメタジジン(Trimetazidine)が検出された。ロスは「ドーピングコントロールのプロセスに対する改ざん」があったとして出場を禁止されたという。

 33歳のチェロノはボストン・マラソン(Boston Marathon)とシカゴ・マラソン(Bank of America Chicago Marathon)の優勝経験者で、昨年の東京五輪では4位に入っていた。

 AIUは、13日に世界反ドーピング機関(WADA)の研究所からサンプルが陽性だったことを知らされたと話している。その時点でチェロノはユージーン(Eugene)へ向かっており、AIUは選手が到着した14日に結果を通達。チェロノは15日に異議申し立てを行ったが認められなかった。

 一方で21歳のロスは、東京五輪の男子4×400メートルリレーで決勝では走らなかったが予選に出場して金メダル獲得メンバーになった。AIUによれば、ロスは6月18日の検査を受けず、「居場所報告の義務に対する違反の可能性を調査していた過程で、同選手の振る舞い」に疑惑が生じたという。(c)AFP