【7月16日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領が中東諸国を歴訪する中、イラン海軍は15日、同軍初となる無人機空母艦隊を公開した。

 国営テレビは、艦隊は艦船と潜水艦からなり、「戦闘、探知、破壊用のあらゆるタイプの無人機」が搭載されていると説明。同国が製造した最新型機の試験飛行がインド洋で行われたとし、軍艦から離陸する無人機の映像を公開した。

 大統領就任後初めてイスラエルを訪問したバイデン氏は14日、同国のヤイル・ラピド(Yair Lapid)暫定首相と共に、イランに対抗して安全保障分野での協力関係を強化する共同宣言に署名。訪問中には、レーザーで無人機やミサイルを迎撃するイスラエル軍の防空システム「アイアンビーム(Iron Beam)」も視察していた。

 イラン軍のアブドルラヒム・ムサビ(Abdolrahim Mousavi)司令官はテレビ放送で、米国の「攻撃的な態度」を受けて防衛能力を強化する必要があると言明。「敵が間違いを犯せば、(これら無人機が)後悔させる対応をする」と警告した。

 イランと対立する米国とイスラエルは、イランが米軍やイスラエル関連の艦船を無人機やミサイルで攻撃していると非難。米国は昨年10月、イランがレバノンのヒズボラ(Hezbollah)やイエメンのフーシ派(Huthi)、パレスチナのハマス(Hamas)といった組織に無人機技術を供与しているとし、イランの無人機開発計画に制裁を科していた。(c)AFP