【7月15日 AFP】独与党・社会民主党(SPD)は14日、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領や同国のエネルギー企業との緊密な関係をめぐり、ゲアハルト・シュレーダー(Gerhard Schroeder)元首相(78)の除名に向けた手続きを開始した。

 SPDハノーバー(Hanover)支部は、シュレーダー氏の除名を求める声が各支部から10件以上寄せられたことを受けて、聴聞会を開催。3週間以内に結論を出す見通し。

 SPD幹部のトーマス・クチャティ(Thomas Kutschaty)氏は日刊紙ライニッシェ・ポスト(Rheinische Post)に対して、「(シュレーダー氏は)SPDへの献身や元首相としての立場よりも、プーチン氏への金銭的・個人的な依存の方が重要だと判断した」と語った。

 1998~2005年に独首相を務めたシュレーダー氏は、ロシアのウクライナ侵攻を不当だと非難したが、プーチン氏に見切りをつけておらず、SPDにとって厄介の種となっている。

 シュレーダー氏は最近、保守系日刊紙フランクフルター・アルゲマイネ(Frankfurter Allgemeine)に対し「プーチン大統領との対話の機会を諦めない」と語っていた。

 法律家によると、SPD党員の除名は困難で、シュレーダー氏はいかなる決定にも不服申し立てをすることができる。(c)AFP