【7月15日 AFP】米連邦準備制度理事会(FRB)のクリストファー・ウォラー(Christopher Waller)理事は14日、高騰するインフレを抑制するため、30年以上ぶりとなる1%の利上げに踏み切る可能性を示唆した。

 FRBは3月、ロシアのウクライナ侵攻や、中国で行われている新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)の影響により、需要が供給を上回っている状況に対処するため、一連の大幅な利上げを通じた需要の抑え込みを開始。だが今のところ大きな改善の兆しは見られず、6月の消費者物価指数は前年同月比で9.1%急増した。

 ウォラー氏はこれまで、今月も先月に続き0.75%の利上げを行うことへの支持を表明していた。だが14日の経済会議で行った演説では、小売業界や住宅業界の主要指標で需要の減速が十分でないことが示された場合には「より大きな利上げに傾くだろう」との見解を示した。

 同氏はまた、労働市場がひっ迫していることから景気後退の可能性は低いと述べ、最近高まっている景気後退に対する懸念を否定した。(c)AFP