【6月18日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は17日、同国によるウクライナ侵攻は世界的なインフレの原因ではないと主張し、西側諸国が現状を利用して自分たちの失敗の責任をロシアに転嫁していると非難した。

 プーチン氏はサンクトペテルブルク国際経済フォーラム(St. Petersburg International Economic Forum)でビデオ演説。「今起きていることは、ここ数か月の結果ではなく、ましてやロシアが(ウクライナ東部)ドンバス(Donbas)地方で行っている特別軍事作戦によるものでもない」と主張した。

「インフレ、食糧問題、燃料価格(の高騰)は、米国の現政権と欧州の官僚機構の経済政策が構造的に誤っていた結果だ」

 さらに、ロシアの軍事行動は西側諸国にとって「渡りに船」になったとし、「それを利用して自分たちの失敗の責任をロシアに転嫁している」と続けた。

 さらに、燃料価格の高騰は「ドンバスで軍事作戦が始まるはるか前、(昨年の)第3四半期から続いている」として、欧州の「エネルギー政策の失敗」が原因だと主張した。

 また、ロシアはウクライナから穀物を輸出する船舶の出航を妨害していないと主張する一方、ウクライナ当局が港に機雷を設置していると非難。

 食糧と肥料が不足して「特に最貧国で飢餓が起きかねない」と述べ、「この問題はすべて欧米諸国の政権の良心にかかっている」と付け加えた。(c)AFP