【7月11日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)は10日、週末の今季第11戦オーストリアGP(Austrian Grand Prix 2022)で、会場を訪れた一部のファンからハラスメント(嫌がらせ)の報告があったことについて、「受け入れがたい」ものだとして調査を行っていると明かした。

 同国シュピールベルク(Spielberg)のレッドブル・リンク(Red Bull Ring)は満員の観客で埋まったが、会場で性差別や人種差別、同性愛嫌悪の暴言を浴びたという苦情がSNSに寄せられた。

 これを受けF1は「大会中、一部のファンが別のファンからのまったくもって受け入れがたいコメントの対象になったという報告」について把握していると発表。「こうした振る舞いは受け入れられず、許すこともできない。すべてのファンは敬意をもって扱われるべきだ」と述べた。

 7度の年間王者に輝いているメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)も、自身のインスタグラム(Instagram)でこの件を取りあげ、「今週末のサーキットで、一部のファンが人種差別的、同性愛嫌悪的、また一般的な嫌がらせに直面したと聞いて、不快だしがっかりしている」とコメントした。

「オーストリアGPやすべてのグランプリ観戦がファンにとっての不安や痛みの原因になるべきではないし、レースをすべての人にとっての安全な空間にするためにも、何か行動を起こす必要がある」

「こうしたことが続くのを黙って見過ごしてはいけない」

 会場には推定5万人のオランダのファンが駆けつけて「オレンジ軍団」のTシャツをまとい、レッドブル(Red Bull)の王者マックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)を応援した。8日の予選では、ハミルトンとチームメートのジョージ・ラッセル(George Russell)がクラッシュした際に歓声が上がっており、一部のフェルスタッペンファンの行動も問題視されている。(c)AFP