【7月11日 AFP】10日に行われたテニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2022)の男子シングルス決勝で7回目の優勝を果たしたノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が試合後、対戦したニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)との間に正式に「男同士の友情」が芽生えたと宣言した。

 ジョコビッチは第1セットこそ落としたものの、4-6、6-3、6-4、7-6(7-3)の逆転でキリオスを下し、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)の最多記録まであと一つに迫る四大大会(グランドスラム)通算21勝目を挙げた。

 ジョコビッチとキリオスはめったに目も合わせないような関係だったが、今年1月、ジョコビッチが新型コロナウイルスワクチンの接種状況をめぐってオーストラリアから強制送還された際に、キリオスが数少ない支持を示したことから徐々に雪解け。決勝の前には、大会後に勝った方のおごりで夕食を共にする約束をインスタグラム(Instagram)で交わしていた。

 そうした経緯を経て迎えた試合後のコート上のインタビューでは、ジョコビッチが「君のことは本当に尊敬している。素晴らしい才能を持っているし、これから全てが良い方向に進んでいくと思う」と温かい言葉をかけ、「これまでの関係を考えれば、こんなに君について良いことを言うなんて思ってもみなかった。でもまあ、これで正式に男同士の友情だ」と話した。

「勝った方のおごりだから彼は負けたんだろう。今夜実現するのかは分からないが、素晴らしい関係の始まりだ」

「ナイトクラブに行こうという誘いには答えなかったのは、妻が隣にいたからだ。ディナーとお酒から始めよう」

 また、この日は結婚記念日だったジョコビッチ。試合後にはプレーヤーズボックスに登って妻のエレナ(Jelena Djokovic)さんと熱いキスを交わし、インタビューでも「記念日おめでとう。これ(優勝)が僕からのプレゼントだ」と語りかけていた。(c)AFP