【7月10日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2022)女子シングルスで準優勝したオンス・ジャバー(Ons Jabeur、チュニジア)が9日、エレナ・リバキナ(Elena Rybakina、カザフスタン)との決勝では「愛している」と自身に励ましの言葉をかけたと明かした。

 決勝のジャバーは序盤に攻勢をかけたが相手に盛り返され、6-3、2-6、2-6の逆転で優勝を逃した。自分の間合いをつかんだビッグサーバーのリバキナに対し、ジャバーは第2、第3セットは自分のテニスができなかったことを認めた。

「サーブが非常に強烈で、ブレークのチャンスがあまり来ない選手との対戦はフラストレーションがたまる」

「『まだ終わっていない。私はあなたを信じているよ』というようなことを自分に言い聞かせ続けた。自分に『愛している』という言葉さえかけた。意図してやったことではなかった」

 ジャバーはアラブ諸国の女子選手として初めて四大大会(グランドスラム)の決勝に進出し、アフリカ出身の女子選手初となる優勝を目指した。これまではグランドスラム8強が最高成績だったジャバーは、ウィンブルドンの経験から学びたいと話している。

「自信を失うことはないし、きっとまたこの舞台へ戻ってきて、グランドスラムで勝てると思っている」

「これがテニスだし、これもその一部。もちろん、この経験から学ばないといけない。だけどこの結果はとてもポジティブに受け止めている」

 母国で「幸福大臣」と称されるジャバーは、今大会は全力を尽くしてきたと話している。「もちろん、私はいつも幸せな気持ちで、笑顔で、にっこり笑いながら大会を去る」と話し、「自分にとってテニスはスポーツにすぎない。一番大切なのは、自分自身に満足していることだから」と続けた。(c)AFP