【7月8日 AFP】(更新)奈良県奈良市で演説中に銃撃された安倍晋三(Shinzo Abe)元首相(67)が8日、死亡した。搬送先の奈良県立医科大学付属病院(Nara Medical University Hospital)が確認した。

 同病院の福島英賢(Hidetada Fukushima)教授は記者会見で、「安倍晋三氏は病院到着時、心肺停止状態でした。残念ながら午後5時3分、お亡くなりになりました」と述べた。

 安倍氏の銃撃は、厳しい銃規制が敷かれている日本で、参院選の投開票が10日に迫る中で起きた。

 奈良市内で選挙の街頭演説を行っていた安倍氏の周辺には、警護官(SP)が配置されていたが、聴衆は簡単に近づける状況だった。

 NHKが伝えた映像では、演説台に立つ安倍氏の背後から灰色のシャツと茶色のズボンを着用した男が近づき、かばんから何かを取り出して発砲。少なくとも2発が発射されたとみられ、2回とも白煙が漂った。

 映像からは、現場の聴衆や報道陣が身をかがめ、男が警護官によって身動きを封じられたのが確認できた。報道によると、男は殺人未遂の疑いで逮捕された。

 メディアは警察の情報として、男は山上徹也(Tetsuya Yamagami)容疑者(41)と伝えた。また、容疑者は元海上自衛官で、「自作の銃」が使われたとの報道もある。

 NHKは山上容疑者が警察に対し、「殺そうと思って狙った」との趣旨の供述をしていると伝えた。(c)AFP