【7月6日 AFP】競売大手サザビーズ(Sotheby's)は5日、ゴルゴサウルス(Gorgosaurus)の骨格標本の競売を28日に米ニューヨークで行うと発表した。予想落札価格は500万~800万ドル(6億8000万~10億9000万円)に上る。

 標本は体高約3メートル、全長7メートル。サザビーズは、これまで市場に出た恐竜の標本の中で最も価値があるものの一つだとしている。

 ゴルゴサウルスは約7700万年前に生息していた。近縁種のティラノサウルス・レックス(T・レックス、Tyrannosaurus rex)よりやや小柄で、成体の重さは一般的に約2トンとなる。

 ゴルゴサウルスはT・レックスより凶暴で足が速かったと考えられている。かむ力はT・レックスの3万5000ニュートンに対し、ゴルゴサウルスは4万2000ニュートンだったという。

 今回競売に掛けられる標本は2018年、米モンタナ州ジュディスリバー層(Judith River Formation)で見つかった。

 サザビーズの担当者はAFPに対し「これまでに発見されたゴルゴサウルスの標本は全て博物館に収蔵されている」と指摘。「今回の標本は実際に買える唯一のものだ。個人収集家や研究機関にとってまたとない機会になる」と話した。

 米国は、恐竜の化石の販売や輸出を規制していないため、今回の標本も外国に流出する可能性がある。(c)AFP