【7月5日 AFP】(更新)北大西洋条約機構(NATO)のイエンス・ストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)事務総長は5日、スウェーデンとフィンランドの加盟に向けた批准手続きが正式に始まったと発表した。

 ストルテンベルグ氏は両国外相との共同声明で「きょうはフィンランドとスウェーデンにとって良き日であり、NATOにとっても良き日だ」と述べるとともに、「過去数十年で最大の安全保障危機に直面する中、32か国が同じ卓に着くことで、われわれはより強くなり、各国の国民はより安全になる」との考えを示した。

 同日には、加盟30か国の大使が加盟議定書に署名する予定で、その後、各加盟国が国内で批准手続きを進める。これには数か月かかる見通し。

 先週スペイン・マドリードで行われたNATO首脳会議では、全会一致でスウェーデン・フィンランド両国の加盟を支持した。当初反対していたトルコも、要求が受け入れられたことに加え、米国から戦闘機購入支援の約束を取り付け、姿勢を一転させた。
 
 ただし、トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は、もし両国が反政府武装組織「クルド労働者党(PKK)」関連の容疑者らの引き渡しなどの合意に違反すれば加盟を阻止できると発言しており、他の加盟国の間には懸念が残っている。(c)AFP