【7月4日 AFP】米オハイオ州アクロン(Akron)で、黒人男性が警官に60発を超える銃弾を浴びせられ射殺される事件が起きた。警官のボディーカメラ映像が3日に公開され、抗議デモが起きている。

 射殺されたのはジェイランド・ウォーカーさん(25)。警察によると先月27日、交通違反容疑で停車を求めたところ、逃走したとされる。

 警察は当初、射殺の詳細な経緯を明らかにしていなかったが、3日になってカーチェイスや射殺の瞬間をとらえたボディーカメラの映像と音声を公開した。逃走車から発砲があったと説明する音声が記録されていた。

 ウォーカーさんは数分にわたって追跡された後、車を降りて逃走。警官はスタンガンで制止を試みたが失敗し、最終的に現場の警官全員がウォーカーさんに向けて一斉に銃弾を浴びせた。

 警察は、ウォーカーさんが「人命に対する脅威」となる行動を取ったとしているが、ボディーカメラの映像でははっきりと確認できない。

 アクロン警察のスティーブ・マイレット(Steve Mylett)本部長は、正確な発砲数は不明だとしつつ、検視結果ではウォーカーさんは60発以上の弾丸を受けたとみられると発表。事件に関与した警官8人について、内部調査が完了するまで休職扱いとしたことを明らかにした。

 この事件を受け、アクロンでは4日連続で抗議デモが起きている。(c)AFP/Matthew Hatcher