【7月1日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は6月30日、欧州連合(EU)にルーマニア経由で電力の輸出を開始したと発表した。

 イタリアやドイツなど欧州の一部の国は、エネルギー供給をロシア産ガスに大きく依存している。だが、ロシアはウクライナを支持する欧州諸国へのガス供給を削減しており、代わりの供給源を模索せざるを得ない状況だ。

 ゼレンスキー氏によると、今後供給を増やす準備を進めている。欧州で消費されるロシア産ガスのかなりの部分を置き換えることができるという。同氏は「これは、われわれの収入増という問題ではなく、欧州全体の安全保障にかかわる問題だ」と強調した。

 ウクライナは3月半ば、EUの送電網へ接続している。

 欧州委員会(European Commission)のウルズラ・フォンデアライエン(Ursula von der Leyen)委員長は、ウクライナの電力輸出について「EUに新たな供給源を提供するものであり、ウクライナには切望していた利益をもたらすものである」「両者の利益となる」とツイッター(Twitter)に投稿した。(c)AFP