【6月30日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は29日、ロシアの友好国シリアが、ウクライナ東部ドンバス(Donbas)地方の親ロシア派支配地域「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立を承認したのを受け、シリアとの断交を表明した。

 シリアは同日、ロシア以外で初めて、両「共和国」の独立を承認した。

 ゼレンスキー氏はメッセージアプリのテレグラム(Telegram)に投稿した動画で「ウクライナとシリアの関係はなくなるだろう」と語った。また、両「共和国」を承認したことにより、シリアに対する制裁圧力は「さらに強まるだろう」と述べた。

 内戦が続くシリアの政権は2015年以降、ロシアから手厚い支援を受けており、親ロ派「国家」の独立を承認するのは今回が初めてではない。18年には旧ソ連構成国ジョージアの「南オセチア共和国」と「アブハジア自治共和国」の独立を承認。その結果、ジョージアに断交された。

 両「共和国」の独立を承認したのはロシアのほか一部の国にとどまる。国際社会ではジョージアの一部とみなされている。(c)AFP