【7月11日 AFP】(更新)テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2022)は10日、男子シングルス決勝が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は4-6、6-3、6-4、7-6(7-3)でニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)を下し、大会通算7度目、四大大会(グランドスラム)通算21度目の優勝を果たした。

 ウィンブルドン優勝7回はピート・サンプラス(Pete Sampras)と並び、最多8回のロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)に次いで歴代2位の記録で、大会4連覇はフェデラー、サンプラス、ビョルン・ボルグ(Bjorn Borg)に次いでオープン化以降わずか4人目の快挙。また、グランドスラムの優勝回数ではフェデラーを抜き、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)の22回に次いで単独2位となった。

 ジョコビッチが男子歴代最多となる32回目のグランドスラム決勝だったのに対し、これが初の同決勝だったキリオスは、第1セットを幸先良く先取。アンダーサーブや股抜きショットを披露し、プレー態度も申し分なかったが、途中からは怒りをあらわにする場面が増えて失速した。

 ジョコビッチは試合後、「この大会、そしてこのトロフィーがどれだけの意味を持つのか、表現する言葉が見つからない。今までも、そしてこれからも最も特別な大会だ」とコメント。また、対戦したキリオスについては「特にこのサーフェスや大会で、世界でベストの選手にふさわしいゆえんを示したと思う」と称賛し、以前は険悪だった関係が今大会で雪解けした中で、「これで正式に男同士の友情だ」と冗談を飛ばした。

 一方のキリオスは、ジョコビッチは「神のような」存在だと脱帽し、「まずノバクとチームにおめでとうと言いたい。あなたはこの大会で何度も優勝してきた。もう何回目なのか分からないくらいだ」とたたえた。自身は「疲れている」としつつ、「結果には本当に満足している。もしかしたら、またいつの日かこの場に戻ってくるかもしれないが、それは分からない」と語った。(c)AFP/Dave JAMES