【6月24日 AFP】タイで24日、新型コロナウイルスの感染者数の減少を受け、マスク着用義務が撤廃された。観光業への依存が高いタイで、外国人旅行者を呼び戻す狙いがある。

 タイでは2021年半ば以降、公共の場でのマスク着用が義務付けられていた。だが、悪化した経済を活性化するため、政府は新型コロナ規制の緩和を進めており、来月からは大半の入国制限が撤廃される。

 プラユット・チャンオーチャー(Prayut Chan-O-Cha)首相は、23日夜の官報で、「不織布または布マスクの着用は任意とする」と述べた。

 一方、保健省は、混雑した場所や換気の悪い場所ではマスクの着用を推奨するとしたものの、公共交通機関については特に言及していない。

 首都バンコクを走る民営の地下鉄は、乗車の際は引き続きマスク着用を求めている。

 東南アジアでは、シンガポールやカンボジアですでに屋外でのマスク着用義務が撤廃されている。

 タイの観光客数は激減している。政府統計によると、2019年1~6月の外国人観光客は2000万人だったが、22年の同期は160万人にとどまっている。(c)AFP