中国伝統薬でロバ皮需要増 アフリカで生息数激減
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■「アフリカ全土のロバの酪農業を脅かしている」
阿膠の市場規模についての情報は少ない。だが英国を拠点とする動物愛護団体「ドンキー・サンクチュアリ(Donkey Sanctuary)」によると、2019年の中国市場には推定500万枚のロバ皮需要があった。
対照的にロバの乳製品市場はまだ黎明(れいめい)期だが、2026年には世界で1600万ドル(約21億6000万円)規模に達すると予想されている。
ケニアはロバ皮取引による個体数の激減を受け、2020年にロバの解体処理を禁止した。
農場でロバ116頭を飼っているクリステリスさんは「ロバ皮の取引が、南アフリカはじめ、アフリカ全土のロバの酪農業を脅かしていることに疑いはありません」と語る。
ロバのミルクには抗酸化作用、抗菌性、抗糖尿病作用があるとされている。「主に湿疹や乾癬(かんせん)といった症状がある人々からの需要が増えています」とクリステリスさん。だが、「ロバの数が減っているので、その需要を満たせるのかどうかは分かりません」と語った。(c)AFP/Wandiswa NTENGENTO