【6月23日 AFP】ブルガリア議会は22日、内閣不信任案を可決した。これにより、キリル・ペトコフ(Kiril Petkov)首相の連立政権は樹立からわずか半年で崩壊。同国は再び政情不安に陥り、前倒し総選挙の可能性が高まった。

 ただ、650万人の人口を抱えるブルガリアでは昨年3度にわたり総選挙が実施されており、新たな選挙が政情安定につながる保証はないと識者は指摘している。

 同国は昨年まで、保守派のボイコ・ボリソフ(Boyko Borisov)氏が10年以上にわたり政権を維持。11月の選挙では、汚職撲滅を掲げた親欧州のリベラル派ペトコフ氏の政党「変革連合」が勝利し、他3党との不安定な連立政権を樹立した。

 だが、ロシアによるウクライナ侵攻開始直後、連立政権に亀裂が入り、今月には芸能人のスラビ・トリフォノフ(Slavi Trifonov)氏率いる反エスタブリッシュメント(既得権層)政党「TISP」(ブルガリア語でITN)が連立を解消。物価高が進行する中、ボリソフ氏の保守派政党「欧州発展のためのブルガリア市民(GERB)」が「政府の経済・金融政策の失敗」を理由に内閣不信任案を提出した。(c)AFP/Diana SIMEONOVA