【3月1日 AFP】ブルガリアのキリル・ペトコフ(Kiril Petkov)首相は2月28日、ロシアによるウクライナ侵攻を「戦争」ではなく「軍事作戦」と呼ぶなど、ウクライナ危機への関与に消極姿勢を示したステファン・ヤネフ(Stefan Yanev)国防相を罷免すると発表した。

 ヤネフ氏は数日前、テレビインタビューとフェイスブック(Facebook)への投稿で、ウクライナ侵攻を「戦争」と呼ばず、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が侵攻発表時に使った「軍事作戦」や「軍事介入」という表現を使い続けた。

 ヤネフ氏はロシアの行動を「絶対に容認できない」「受け入れ難い攻撃」などと非難したが、国民から反発を受け、ソーシャルメディアで罷免運動が起きた。

 ヤネフ氏は親ロシアのルメン・ラデフ(Rumen Radev)大統領に近いとされる。ブルガリアは欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)の加盟国となっているが、ロシアとの文化的・歴史的結び付きが強く、1989年の共産党独裁体制終焉(しゅうえん)後も、エネルギーをほぼ全面的にロシアに依存してきた。(c)AFP