【6月22日 AFP】トルコ国防省は22日、ロシアの首都モスクワで行われていたウクライナの穀物輸出をめぐる協議で「建設的な」進展があり、トルコの貨物船がウクライナ南部の港湾都市マリウポリ(Mariupol)を出港したと明らかにした。

 黒海(Black Sea)を経由したウクライナの穀物輸出は、戦火の影響やロシア軍による港の封鎖で停止状態に陥っており、トルコは事態打開を模索。協議は、トルコ、ロシア両軍高官が出席して行われ、「トルコとロシア、ウクライナ、国連(UN)による今後の協議に関する相互理解」に達したという。

 トルコ国防省は声明で「協議によって初めて具体的な成果を得た」とし、「長い協議のわずか数時間後、何日間も待機していたトルコの貨物船が出港した」と説明した。ただ、貨物船に小麦が積まれているのかどうかには触れなかった。

 4者による協議は、数週間以内にトルコの最大都市イスタンブールで行われる予定という。

 数百万トンの小麦や他の穀類が、ウクライナ各地やロシアが占領するウクライナの港に留め置かれ、世界の食料価格の高騰に拍車を掛けている。(c)AFP