【5月27日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は26日、イタリアのマリオ・ドラギ(Mario Draghi)首相との電話会談で、西側諸国がウクライナ侵攻をめぐる対ロ制裁を解除すれば、迫りくる食料危機の回避のため「重大な貢献」をする用意があると表明した。

 制裁と戦闘の影響で、ロシアとウクライナ両国からの肥料や小麦の供給が滞っている。2か国の小麦生産量は、世界全体の30%を占めている。

 ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)は発表で、「西側諸国の政治的動機に基づいた規制を緩和すれば、ロシアは穀物と肥料の輸出を通じ、食料危機の克服に重大な貢献をする用意があるということをプーチン氏は強調した」と説明した。

 プーチン氏はまた、世界市場における食料供給の問題の非がロシアにあるというのは「事実無根だ」と指摘した。

 米国防総省のジョン・カービー(John Kirby)報道官はこれに対し、「今やロシアは経済的手段を武器として用いている。食料も、経済支援もだ。うそや偽情報も含めありとあらゆるものを武器としていることを考えると、全く驚くべきことではない」と批判した。(c)AFP