【6月22日 AFP】ボクシング、WBAスーパー・IBF・WBO世界ヘビー級王者のオレクサンドル・ウシク(Oleksandr Usyk、ウクライナ)との再戦が8月に決まったアンソニー・ジョシュア(Anthony Joshua、英国)が21日、試合が行われるサウジアラビアは「いい国」と話し、同国での開催は「スポーツウオッシング」ではないかとの懸念を否定した。

 ジョシュアは8月20日にサウジアラビアのジッダ(Jeddah)でウシクと再戦するが、サウジをめぐっては、最近開幕した同国後援の男子ゴルフの新リーグ、リブゴルフ・インビテーショナル(LIV Golf Invitational)シリーズが、高額な賞金で有力選手を集めて物議を醸している。

 今回のファイトやゴルフの新リーグだけでなく、サウジに対しては、人権問題をスポーツでごまかそうとする「スポーツウオッシング」を行っているとの批判が集まっている。

 しかし、この日ジッダで会見に臨んだジョシュアは、スポーツウオッシングに関する質問に対して、「それが何のことかも分からない」と言って笑い、「僕は世界ヘビー級チャンピオンになるためにここにいる。自分はサウジが好きだし、いい国だと思う。ここではいい時間を過ごせているし、待遇も非常にいい」とコメントした。

「そうした批判の数々には、自分としてはあまり巻き込まれたくない。自分がここにいるのは、いい時間を過ごし、地元の人たちと交流し、サウジに娯楽を届けるためだ」

 今回の試合は、32歳のジョシュアにとって2回目となるサウジアラビアでのファイトで、1回目は2019年12月にアンディ・ルイス・ジュニア(Andy Ruiz Jr、米国)と対戦し、その前のショッキングな敗戦の雪辱を果たした。今回のウシク戦も、昨年9月に失った3団体のベルトを奪還するための一戦となる。(c)AFP