サッカーロシア代表の元主将が侵攻を批判「殺されるかも」
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【6月17日 AFP】サッカーロシア代表でキャプテンを務めたイゴール・デニソフ(Igor Denisov)氏が、母国のウクライナ侵攻を非難したことで命の危機を感じていると明かした。
38歳のデニソフ氏は、ユーチューブ(YouTube)で配信されたインタビューの中で「こうしたことを言うと刑務所に入れられたり、あるいは殺されたりするかもしれないが、真実を話す」と語った。
侵攻を耳にした際の最初の反応について、デニソフ氏は「私にとっては衝撃でさえなく、恐怖であり惨事だった」と続けた。
戦争に反対の声を上げた数少ないロシア人スポーツ関係者となったデニソフ氏は「(自らの)国を愛して」おり、ロシアを去るつもりはないと主張した。
ロシアでは、ウクライナでの対立を表現するために「戦争」や「侵攻」という言葉を使った場合など、軍に関する偽情報を流布した際に最高15年の禁錮刑を科す法律が成立している。デニソフ氏はインタビューの中でそのような表現をしているように見えたが、そういった言葉にはノイズが加えられていた。
「ここで全てのことが良くなり、平和になってほしい」と話したデニソフ氏はまた、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領に書簡を送付し、軍事作戦をやめるように求めたことを明かした。
「『あなたの前でひざまずく用意はできている』と彼には伝えた」
ロシア1部リーグのFCゼニト(FC Zenit)でキャリアの大半を過ごし、2019年まではロコモティフ・モスクワ(Lokomotiv Moscow)でもプレーしていたデニソフ氏は、ロシア代表として54試合に出場し、一時は主将も務めた。(c)AFP