【6月18日 AFPBB News】1週間のSDGsニュースを振り返る。

仏「連帯道場」開設式にマクロン氏 子どものためのスポーツ施設

 貧しい移民が多い仏パリ北東のセーヌサンドニ(Seine-Saint-Denis)県クリシースボワ(Clichy-sous-Bois)地区で、子どものためのスポーツ施設「Dojo Solidaire(連帯道場の意)」が開設した。

 開設式には、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領や柔道家のテディ・リネール(Teddy Riner)氏が出席した。

 マクロン氏は、来年度からフランスの学校で体育の時間が増えるのは「学校における小さな革命だ」とし、18歳以上の奨学金受給生や生活困窮者を含むすべての学生にもこの施設を開放すると述べた。

テルアビブでプライド・パレード 17万人以上が参加

 イスラエル・テルアビブで10日、LGBTQ+(性的少数者)の祭典「プライド・パレード」が行われ、市の広報担当者によると17万人以上が参加した。

 パレードは毎年行われ、新型コロナウイルス流行前の2019年には約25万人が参加。参加者の規模は、コロナ流行後で初開催となった昨年は約10万人に縮小していたが、今年はコロナ前の水準に近づいた。

イスラエル・テルアビブで開かれたプライド・パレード(2022年6月10日撮影)。(c)RONALDO SCHEMIDT / AFP

沈黙の中の苦しみ、ウクライナのレイプ被害者

 ウクライナで4月、ロシア兵がレイプを「戦争の武器」として使っているとの報告が上がり始めた。少女の健康教育に取り組むNGO「ディブチャタ(Divchata)」のユリア・スポリシュ(Yulia Sporysh)氏は、迷いながらも被害者に助言と支援を提供するホットラインを立ち上げた。

 しかし、侵攻開始から3か月が過ぎた今、電話が鳴ることはほとんどない。被害者が名乗り出ない理由についてスポリシュ氏は、「いまだに非常に大きなスティグマ(差別や偏見)が残っている」「被害者が自ら招いたことではないかという考え方がある」と指摘する。

 著名な人権団体「ラ・ストラーダ(La Strada)」のユリア・アナソワ(Yuliia Anasova)弁護士は、「警察に通報できない被害者も多い。専門的な治療を受ける決心さえつかない人もいる」と話す。

 ラ・ストラーダが開設したホットラインには、17人の被害に関する相談があり、うち1人は男性だった。被害者は全員、ロシア兵にレイプされたと訴えた。だが、公式に被害届を出したのは3人だけだ。「治療を受けることよりも、警察に行くことの方を嫌がる」とアナソワ氏。

 アナソワ氏によると、ウクライナの警官は性暴力被害の捜査においては訓練不足で、被害者が国際機関の勧告に反する尋問や診察を受けさせられる事例が相次いでいる。

米ニューヨークのロシア領事館前で、ウクライナに侵攻したロシア軍兵士による性暴力に抗議する女性たち(2022年5月28日撮影)。(c)Kena Betancur / AFP

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