【6月14日 AFP】ウクライナ当局は13日、東部の要衝セベロドネツク(Severodonetsk)をめぐる攻防戦で、同国軍が市中心部から撤退したことを明らかにした。

 セベロドネツクと川を挟んで対岸にあるリシチャンスク(Lysychansk)の両都市は、東部ルガンスク(Lugansk)州でウクライナ側が保持する最後の拠点となっており、ここ数週間ロシア軍の猛攻にさらされている。

 セルヒー・ハイダイ(Sergiy Gaiday)州知事は、セベロドネツクの7~8割がロシア軍によって支配されているが、同市は今のところ占領も包囲もされていないと説明。すべての橋がロシア軍により破壊され、市内に入ることも、避難することもできない状態だと、ラジオ・フリー・ヨーロッパ/ラジオ・リバティー(Radio Free Europe/Radio Liberty)に語った。

 親ロシア派武装勢力の幹部、エドゥアルド・バスリン(Eduard Basurin)氏は、同地域のウクライナ軍は「降伏するか死ぬか」のどちらかしかないと述べている。

 一方、ウクライナ副農相は13日、同国で農業利用が可能な土地のうち、4分の1がロシアの侵攻により失われたと発表した。ただし、国内の食料需要を満たす量は生産できる見通しだという。(c)AFP/Anna Malpas with Benoit Finck in Kyiv