【6月10日 AFP】陸上女子800メートルで2度の五輪金メダルに輝くキャスター・セメンヤ(Caster Semenya、南アフリカ)は9日、モーリシャス・サンピエール(Saint Pierre)で行われたアフリカ選手権(African Athletics Championships 2022)の5000メートルで6位に終わり、来月15日から24日まで開催される第18回世界陸上オレゴン大会(World Athletics Championships Oregon 22)の参加標準記録に大きく届かなかった。

 800メートルと1500メートルを制した2018年のコモンウェルスゲームズ(Commonwealth Games、英連邦競技大会)以来となるメジャー大会に臨んだセメンヤは、16分3秒24で標準記録の15分10秒00に遠く及ばなかった。

 今後は世界陸上までの残り約5週間で、派遣記録突破を目指す。セメンヤは4月にマークした15分31秒50が5000メートルの自己ベストとなっている。

 ワールドアスレティックス(World Athletics、世界陸連)は、男性ホルモンのテストステロン(testosterone)値が高い女子選手に対して、体内のホルモン値を抑える薬を摂取しない限り400メートルから1マイル(約1600メートル)の種目には出場できないとする規定を定めている。

 これにより、世界陸上でも3度800メートルを制しているセメンヤは、得意種目の中距離から長距離への転向を余儀なくされた。(c)AFP