【6月9日 東方新報】中国・江蘇省(Jiangsu)南京市(Nanjin)で、液体洗剤のボトルに見える容器に入れたミルクティーが販売され、SNSで批判が殺到する騒ぎがあった。

 販売したのは、南京市内のタイ料理店。ボトルの表面は緑色で大きな取っ手があり、先端が突き出して丸いキャップが着いている。見るからに洗剤液のボトルで、中身はタイ式ミルクティー。ボトルのパッケージには大きな文字で「斑斕厚椰椰(豊潤なココナツ)」と書いてあるが、これだけで飲み物と判別するのは難しい。

 1本500ミリリットルを18元(約361円)で販売し、5月にSNSで映像が拡散したところ、「本当の液体洗剤を誤飲することにつながりかねない」という指摘が相次いだ。5月18日には行政の指導もあり、商品は撤去された。

 見た目が奇抜な食品は他にもある。せっけんの形をしたムース、電球形のペロペロキャンディー、口紅風チョコレート、医療機器の輸血バッグに似せた赤色の「輸血ドリンク」、薬の瓶に詰められたキャンディー…。本物のタバコのパッケージにそっくりで「Marllbovo」「KEMT」と表示されたタバコ形キャンディーも1箱15元(約301円)で販売されている。これらは、Z世代(1990年代後半から2000年代生まれ)の若者をターゲットにインターネットで販売しているケースが多い。

 しかし、こうした紛らわしい商品でトラブルも起きている。江蘇省蘇州市(Suzhou)の女性は1月、見た目がオレンジジュースの容器のような床クリーナーをインターネットで購入。女性が外出した時、子どもが誤って飲んでしまい、病院に運ばれて胃を洗浄する騒ぎとなった。

 中国法学会消費者権益保護法研究会の陳音江(Chen Yinjiang)副事務局長は「消費者に誤解を与える商品は販売すべきではないし、問題が起きれば法的責任を負う」と指摘。中国の食品表示管理規則第18条の「欺瞞(ぎまん)的もしくは誤解を招く方法で食品を表示してはならない」という規定に触れる疑いがあるほか、消費者権益保護法や製品品質法にも違反する疑いある。

 ただ、日本でも昔からシガレット形チョコが売られているように、「遊び心」を反映したデザインの商品をすべて否定することも難しい。業界関係者は「あらゆる商品が氾濫している時代、一瞬の見た目で若者にインパクトを与える商品が売れやすいのは事実」と解説する。今後も類似商品が登場すると予想されるが、消費者に実害が出る恐れがないか、「悪ふざけ」が過ぎないかなどが問われることになる。(c)東方新報/AFPBB News