【6月13日 AFP】ポルトガルの首都リスボンのアジュダ宮殿(Ajuda Palace)にある王室宝物博物館で、2日から一般公開が始まった。

 アジュダ宮殿は、ポルトガルが共和国になった1910年まで同国を統治したブラガンサ(Braganza)朝の旧王宮。その白亜の王宮の西棟に王室宝物博物館がある。3100万ユーロ(約44億円)の費用をかけ、2021年に完成した。体制転換や資金不足の影響で、完成までに227年もかかった。

 貴重な宝石をちりばめた金の宝飾品など、17世紀から20世紀にかけての宝物1000点以上を所蔵。一般公開直前までこれらの宝物は国内各地に分散しており、今回初めて公開されたものもある。

 館内は不安に感じる人もいるほど暗い。その中で来館者は王権の象徴だったさまざまな品の前を進む。

 1点で100万ユーロ(約1億4000万円)を超える品もあり、コレクションの価値は値段が付けられないほど高い。そのため警備は極めて厳重だ。(c)AFP