■サウジアラビアの資金力

 リブゴルフ・シリーズは、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子(Crown Prince Mohammed bin Salman)がトップを務めるサウジアラビアの政府系ファンドが後援し、物議を醸している。

 国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)」は、今回の新リーグ創設もサウジアラビアの典型的な「スポーツウオッシング」の例で、人権問題をスポーツでごまかそうとする行為だと強く主張している。人権に関する質問は7日の記者会見でも飛び、これからも出続ける可能性が高い。

■既存ツアーとの衝突

 世界ランキング1位に立ったこともある元選手で、同シリーズの最高経営責任者(CEO)を務めるグレッグ・ノーマン(Greg Norman)氏は、「自由でオープンな市場」という自身のビジョンを語っている。

 新リーグに参加する選手は、米ツアー(US PGA Tour)が処分を科すと警告した中で出場を決めた。一方でDPワールドツアー(DP World Tour、欧州ツアー)は、「各選手の要請をケース・バイ・ケースで検討する」と話している。

■ランキングポイント

 世界ランキングのポイントについて、関係者は協議を行っているが、現段階ではまだリブゴルフの大会では獲得できない。

 他に不透明なのは四大メジャーで、それぞれ異なる主催団体は、リブゴルフに別の回答を出している。全米オープン選手権(US Open Championship)を主催する全米ゴルフ協会(USGA)は7日、新リーグの出場選手も次週マサチューセッツ州で開幕する全米オープンに出場できると発表した。(c)AFP/John WEAVER