【6月4日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2022)の男子シングルスで通算14度目の決勝進出を果たしたラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は3日、新しい左足と交換に「5日の決勝で負けても構わない」との考えを示した。

【写真特集】「赤土の王」ラファエル・ナダル

 ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)で通算13度の優勝を誇るナダルは、この日の準決勝で対戦相手のアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)が足首を負傷して棄権を余儀なくされたことにより、決勝に駒を進めた。

 5日の頂上決戦では男子歴代1位の記録を更新する通算22度目の四大大会(グランドスラム)制覇が懸かっているが、左足の慢性的なけがに悩まされていることを理由に、どの試合でその輝かしいキャリアを終えてもおかしくないと、今大会を通して話していた。

 この日36歳になったナダルは「間違いなく、(新しい左足と引き換えなら)決勝で負けても構わない」と話し、「その考えは変わらない。新しい足は日常を幸せにしてくれるだろう」とコメントした。

 さらに「勝利は本当にうれしいしアドレナリンがみなぎるが、それは一時的なことであり、これからも暮らしていかなければならない」と続け、「この先も人生は続いてくし、将来も友人とスポーツを楽しみたい。自分の幸せはどのタイトルよりも優先する」と語った。

 一方、負傷棄権したズベレフに同情するのは「人」として当然のことと話し、「人間なら仲間のために心を痛めるものだ」と強調。「話すのは簡単ではない。けがが大事に至らず、骨折していないことを願っている」と語り、同選手が超音波検査を受ける際に立ち会ったことも明かした。(c)AFP