【6月2日 AFP】ウクライナ穀物協会(UGA)は1日、2022年の同国産小麦の収穫量が前年比4割減となるとの予想を発表した。ロシアによる侵攻の影響で食料価格が高騰、世界的な食料危機に直面するのではないかとの懸念が強まっている。

 ウクライナの小麦収穫量は昨年の3300万トンから、今年は1900万トン強に減少する見通し。ただし、大幅減となった水準でもなお、国内年間消費量の3倍に相当する。さらに、昨年の収穫分のうち1000万トンが在庫として持ち越されている。

 今年の小麦の輸出量についてUGAは、約1000万トンと予測。ロシアの軍事侵攻を受けているものの、収穫量の少なくとも一部は輸出可能としている。米政府の報告書によると、昨年の輸出量は約2000万トンだった。

 一方、UGAはトウモロコシの収穫量に関し、今年は前年比30%減の約2600万トンと予想した。

 ウクライナは世界有数の穀物生産国だが、ロシアの侵攻により生産、物流の両面で打撃を受けている。(c)AFP