【5月31日 AFP】ジョージアの親ロシア派支配地域、南オセチア(South Ossetia)の「大統領」は30日、7月17日に予定されていたロシアへの編入の是非を問う住民投票を中止したと発表した。

 南オセチアをめぐっては2008年、後ろ盾となっているロシアと、ジョージアが武力衝突。ロシアは南オセチアの独立を承認し、軍を駐留させた。

 南オセチアの「大統領」を自称するアラン・ガグロエフ(Alan Gagloev)氏は「住民投票に伴う問題の法的結果について不確実性」があるとし、「ロシアの正統な権利および利益に影響する問題が国民投票により一方的に決定されることは受け入れがたい」と述べた。

 その上で、南オセチアとロシアの統合に向け、ロシア側との協議を遅滞なく進めるよう指示を出した。

 今月初めの「大統領選」でカグロエフ氏に敗れた、前任アナトリー・ビビロフ(Anatoly Bibilov)氏は13日、ロシアへの編入は南オセチアの「長年の願い」だとし、住民投票の実施を認める文書に署名していた。

 これに対しジョージア政府は、住民投票の実施は「容認できない」と反発していた。(c)AFP/Irakli METREVELI