【5月31日 AFP】米大リーグ(MLB)のロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)で共同オーナーを務める米投資家トッド・ボーリー(Todd Boehly)氏は30日、サッカーイングランド・プレミアリーグ、チェルシー(Chelsea)の買収を完了して新オーナーとなり、クラブの「目覚ましい成功の歴史」を築いていくと誓った。

 ボーリー氏のコンソーシアムは、7日にチェルシーを42億5000万ポンド(約6840億円)で買収することで合意し、正式認可を受けた。これにより、ロシアの億万長者ロマン・アブラモビッチ(Roman Abramovich)氏の19年間にわたるチェルシーでの政権は終わりを迎えた。

 ボーリー氏はチェルシーの公式ウェブサイトで、「私たちは、チェルシーフットボールクラブの新しい管理者になることを光栄に思っています。私たちは、すべての試合の毎分において、100パーセントの尽力を約束します」と表明した。

 さらに、アブラモビッチ氏時代に成し遂げた5度のリーグ優勝と2度の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)制覇など主要大会で獲得した計19個のトロフィーに匹敵する成功を視野に、「オーナーとしてのわれわれのビジョンは明確で、ファンの皆さんに誇りに思っていただくことです。ユースチームの育成と最高の才能の獲得に取り組むとともに、われわれの行動計画は、長期的にクラブに投資し、チェルシーの目覚ましい成功の歴史を築いていくことです」とつづった。

 チェルシーはアブラモビッチ氏が売却を決めた3月から政府の特別ライセンスの下で運営が行われており、ボーリー氏が買収を完了できなければ、31日にライセンスの期限が切れることになっていた。

 そのため、クラブの未来は危ぶまれていたが、本拠地スタンフォード・ブリッジ(Stamford Bridge)の鍵をボーリー氏の経営陣が握ったことにより、来季を見据えることが可能となった。(c)AFP/Steven GRIFFITHS