【5月28日 AFP】男子テニスのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は27日、ドイツの名選手で元コーチのボリス・ベッカー(Boris Becker)氏が2017年の破産に関連した罪で収監されていることに「胸が張り裂けている」と嘆き、同氏が「健康で強く」いるよう願っていると気遣った。

 世界ランキング1位のジョコビッチは、ベッカー氏と2016年までの3年にわたってチームを組んでいた。その間に手にした四大大会(グランドスラム)タイトルは、生涯グランドスラムを達成した2016年の全仏オープン(French Open 2016)を含めて六つに上った。

 ジョコビッチは「彼がこのようなことになるのを見て、胸が張り裂けている」と悲しみを口にし、「ボリスはいつも自分と家族に良くしてくれた。あの数年間は一緒に素晴らしい関係を築けたし、この競技で偉業も成し遂げた」と話した。

「息子さんの一人であるノア(Noah)とは連絡を取っていて、何か手助けできることはないか聞いている。それにしてもつらい。とにかく、彼が健康で強くいるよう願っている」

 一方、ジョコビッチはこの日、来年の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2023)に戻れるよう望んでいるとも語った。ジョコビッチは1月、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種を拒否していることからオーストラリアを強制退去となり、今年の全豪オープンに出られなかった。

 しかし、オーストラリアではその後政権が交代しており、それに伴って自身のビザ(査証)の見直しが行われることを期待するジョコビッチは「オーストラリアへ行って、全豪オープンに出場したい。自分にはわだかまりは何もない」と話した。

 ジョコビッチは同日、出場中の全仏オープン・シングルス3回戦でスロベニアのアリャス・ベデネ(Aljaz Bedene)を6-3、6-3、6-2で一蹴し、13年連続の4回戦へ駒を進めている。(c)AFP